①破綻したラジオシャックの全米の店舗網は4000店余り。顧客が店頭で実物を確認し、ネットで購入する「ショールーミング」にも手を焼いていた。

②残る家電量販大手はベストバイのみ。他社はアマゾンに喰われたかたち。

③1990年代の米流通再編の火付け役は、圧倒的な安さで業容を拡大したウォルマート。今はアマゾン。

④アマゾンは1999年に家電に参入。「家電・雑貨」は売上高の68%を占めるまでに成長。

⑤14年の米年末商戦期(11、12月合計)の小売売上高は前年同期と比べ4%増の6161億ドル(約72兆円)。ネット通販だけなら7%増の1019億ドル。初めて1000億ドルを突破し、全体の17%を占めた。

⑥アマゾンの脅威にさらされるのは家電だけではない。

⑦総合小売り大手シアーズとKマートはかつて、ウォルマートに追い詰められ05年に合併したが、ネットに顧客を奪われて再び業績が悪化。米国内では破綻懸念も。

⑧米文具最大手ステープルズは同2位オフィス・デポを買収。これ以上ネットの勢力と戦えないとみた両社の大株主であるヘッジファンドの提案により。

⑨日本の100円ショップに当たる米「1ドル店」。業界2位ファミリー・ダラーと同3位ダラー・ツリーは1月、合併で合意。合併費用は85億ドル(1兆円)。アマゾンなどが配達費用を削減して雑貨の販売を伸ばしていることに対抗する。

⑩世界最大の小売業・ウォルマートもアマゾンの脅威に身構える。シリコンバレーに大型の研究施設を設置し、2千人以上のIT(情報技術)技術者を集めた。アプリ開発などネット対策に力を入れる。

⑪アマゾンを軸に、関連業界の戦略や勢力図が様変わりしようとしている。


・ECに限らず、ネットは ”一強百弱” の世界です。パレートの法則(20:80の法則)からロングテール法則に移行してますね。